リフォームの知恵袋
リビング(その1)
日本で「リビングルーム」と呼ばれる部屋が住まいの中に構成されるようになったのは、戦後、海外からの映画やテレビの映像などにより、欧米文化の普及が広まり、それがキッカケだったようです。
日本の住宅は、従来、和室が主流だったのが、欧米先進国の生活に対して、敗戦の為の「ひがみ」や「羨望」から、その裏返しの盲目的な、「あこがれ」や「願望」といった感情が先走り、実際の生活様式とうまく調和しないミスマッチ状態がしばらく続いてきたのではないかと思います。
和室は食事、団欒、就寝と一つの部屋ですべてをまかなう事が出来る多目的ルームとして、優れた点も随分多かったのですが、今では戸建て、マンションを問わずほとんどの住宅で、リビングにダイニングとキッチンを取り込んだLDKというの考えのプランが定着してきています。
一般に団地と言う建物が戦後、普及しましたが、その住宅公団の設計プランが、寝食分離で推進した影響も大きかったのではないかという見解もあります。
リビングルームは、家族の団らんを楽しめる部屋であること、つまり家族間のコミュニケーションをつちかい、健康を確かめ合い、そして心を暖め合えることが出来、それを満たす場所であるということが、この部屋を計画するときの大事なポイントになります。
それは、家族が、それぞれ孤立しないように考えなければならない、ということです。
子供やそのほかの家族が、外から帰ってきて、どの部屋にいくのにも、必ずこのリビングに立ち寄らなければならない部屋の配置が理想的です。
二階に上がる場合でもそうです。
欧米の住宅で、リビング内に階段になっているのを見かけますが、最近、日本の住宅でも少しずつ、この「リビング階段」が増えてきているようです。玄関を入ってすぐの階段だと、家族が外から帰って来ても、玄関からいきなり二階へ上がってしまうのでは、その後のコミュニケーションがとりにくくなってしまいます。(勿論、リビング階段にも、デメリットはありますが、設計・デザイン力でそれは克服したいものです。)
次に、この部屋は、明るく、暖かく、通気、換気の行き届いた環境である必要があります。その上で居心地のよい部屋で無ければいけません。そんな部屋なら家族は、ここで本や雑誌を読んだり、書き物をしたり、趣味の作業を楽しんだりしながら家族とのコミュニケーションが自然とつちかわれることになるのではないでしょうか。
この部屋を、昼間の間、明るく保つ為の工夫の一つは、窓の大きさです。
耐震的な条件をクリアすることが出来れば、窓は、大きく開口させて十分な光線を取り込みたいですね。
窓の大きさに制限がかかる場合は、トップライトを採用できれば少しでも部屋を明るくすることが出来ます。予算と間取りに余裕があれば、二階まで吹き抜けにして、高窓から光を取り込むことが出来れば、十分すぎる外光を取り込むことが出来ます。
